「ホームページをやめたいのに、何年も支払いが残っている」
「使っていないホームページなのに、毎月数万円を払い続けている」
「ホームページを削除すると、残金の一括払いと違約金が必要だと言われそう」
「制作会社に確認しても、契約内容を電話でしか説明してもらえない」
このようなホームページ制作会社との契約で困っている事業者様や団体様は、決して少なくありません。
問題は、ホームページのデザインや出来栄えだけではありません。
本当に注意しなければならないのは、契約の仕組みです。
ホームページ制作を依頼したつもりでも、実際には更新用ソフトウェア、クレジット、保守、サーバー、ドメインなど、複数の長期契約が組み合わされていることがあります。
契約時には「月々数万円」と説明されていても、5年、7年と支払いを続ければ、総額が数百万円になる場合があります。
そして、ホームページが不要になったときに初めて、
「途中解約できない」
「残債を一括で支払う必要がある」
「保守契約の違約金も必要になる」
という契約内容に気づくことがあります。
今回、実際の相談で分かったこと
PR企画事務所では、ある団体様から、ホームページの改修、管理・更新、Instagram運用についてご相談をいただきました。
状況を確認すると、その団体様にはホームページが2つあり、両方を事務局の方が更新していました。
閲覧する方にとっても分かりにくく、事務局の作業も重複していたため、古いホームページを整理し、新しいホームページへ一本化することを検討しました。
古いホームページを公開停止または削除すれば済むように思えましたが、契約書類を確認すると、単純なホームページ制作契約ではありませんでした。
確認できたのは、主に次のような契約です。
- ホームページ更新用ソフトウェアの長期分割契約
- ソフトウェア契約とは別の保守契約
- ドメインとサーバーの保守
- ホームページ制作に関するサービス
- 長期契約を前提にした割引
さらに、途中解約する場合には、ソフトウェア契約の残額と、保守契約の違約金を一括で支払う可能性がある契約内容でした。
ホームページを整理して支出を減らしたいにもかかわらず、解約すると百万円を超える一括負担が発生する可能性があるのです。
そのため、単純に「解約すればよい」という話ではありません。
ホームページだけを非公開にし、支払いは契約満了まで続けた方が、一括払いを避けられる可能性もあります。
このように、契約内容を確認せずに解約を申し込むと、かえって資金負担が大きくなる場合があります。
なぜホームページ制作の契約が複雑になるのか
ホームページ制作では、実際に必要なものが一つの契約にまとまっているとは限りません。
例えば、次の契約が別々になっていることがあります。
- ホームページ制作契約
- 更新用ソフトウェア契約
- リース契約
- クレジット契約
- 保守契約
- 更新代行契約
- サーバー契約
- ドメイン契約
- メールサービス契約
- SSLやセキュリティ契約
- SEOやMEO対策契約
- SNS運用契約
契約先も一社とは限りません。
制作会社、信販会社、リース会社、ソフトウェア会社、サーバー会社など、複数の会社が関係している場合があります。
そのため、制作会社に「ホームページをやめたい」と伝えても、信販会社への支払いまでは止まらないことがあります。
ホームページを公開しない状態にしても、ソフトウェアの分割払いと保守料金が続く場合もあります。
「月々いくら」ではなく「総額いくら」を確認してください
ホームページの営業では、月額料金が強調されることがあります。
例えば、月額31,000円でも、84回払いであれば、支払総額は約260万円です。
さらに別途、月額24,000円程度の保守料金を7年間支払えば、保守料金だけでも約200万円になります。
複数の契約を合計すると、ホームページ1件に対して数百万円を支払う契約になる可能性があります。
契約前には、必ず次の計算をしてください。
月額料金 × 支払回数 = 支払総額
月額料金だけで判断してはいけません。
「毎月払える金額か」だけではなく、
「最終的に総額でいくら払うのか」
「途中で不要になった場合にやめられるのか」
まで確認する必要があります。
このような説明を受けたら慎重に確認してください
次のような営業や契約がすべて不適切とは限りません。
ただし、複数該当する場合は、その場で契約せず、契約書を持ち帰って確認することをおすすめします。
「ホームページ制作費は無料です」
制作費が無料でも、ソフトウェア代、保守料金、サーバー料金などに制作相当額が含まれている場合があります。
何が無料で、何に料金がかかっているのかを確認してください。
「月々数万円だけです」
月額だけでなく、支払回数と総支払額を書面で確認してください。
「リースなので経費にできます」
経費処理できるかどうかと、契約が妥当かどうかは別問題です。
途中解約、残債、契約満了後の取扱いも確認してください。
「更新ソフトを購入すれば自分で簡単に更新できます」
そのソフトウェアが本当に必要なのか、一般的なホームページ管理システムで代替できないかを検討してください。
ソフトウェアの契約期間、利用終了後の扱い、他社への移行可否も重要です。
「今日契約すれば割引できます」
長期契約をその場で判断する必要はありません。
見積書、契約書、約款、支払予定表を受け取り、総額と解約条件を確認してください。
「契約内容は電話で説明します」
契約期間、料金、違約金、解約条件など、重要な内容はメールまたは書面でも回答を求めてください。
電話で説明を受けても、その場で承諾せず、内容を書面で確認することが重要です。
契約前に必ず確認すべきこと
これからホームページ制作会社と契約する方は、最低でも次の内容を確認してください。
契約金額
- 月額はいくらか
- 総額はいくらか
- 消費税を含むか
- 初期費用以外に毎月の費用があるか
契約期間
- 何年契約か
- 何回払いか
- 契約開始日はいつか
- 契約満了日はいつか
中途解約
- 途中解約できるか
- 残債の一括払いがあるか
- 違約金はいくらか
- 違約金の計算方法は何か
契約満了後
- 自動更新されるか
- 更新しない場合の通知期限はいつか
- 継続する場合に新しい契約が必要か
- 契約終了後もホームページは公開されるか
ドメイン
- 登録名義は誰か
- 管理画面を確認できるか
- 他社へ移管できるか
- 移管費用はいくらか
サーバー
- 契約者は誰か
- 他社へ移行できるか
- 契約終了時にデータが削除されるか
ホームページデータ
- HTML、画像、文章、データベースを受け取れるか
- 別の制作会社でも使用できるか
- 著作権や利用権は誰にあるか
管理者権限
- WordPressの管理者権限を受け取れるか
- Googleアカウントを自社で管理できるか
- SNSアカウントを自社名義で保有できるか
返却物
- パソコンや通信機器の返却が必要か
- ソフトウェアや記録媒体の返却が必要か
- 返却しなかった場合の費用があるか
ホームページ以外の長期契約にも注意が必要です
同様の契約構造は、ホームページだけとは限りません。
次のような契約をホームページと同時に提案される場合があります。
- ビジネスフォン
- 複合機
- 防犯カメラ
- セキュリティ機器
- UTMやネットワーク機器
- LED照明
- 顧客管理システム
- 予約システム
- アプリ
- SEOやMEO対策
- 口コミ対策
- 求人広告
- SNS運用
これらが別々の長期契約になっていると、全体の支払総額を把握しにくくなります。
契約書ごとに、契約相手、期間、月額、総額、満了日、解約条件を一覧にしてください。
すでに契約して困っている場合にやること
すでに長期契約を締結していても、何も確認せずに諦める必要はありません。
まずは、現状を整理してください。
1.契約書類をすべて集める
次の資料を探してください。
- 契約書
- 申込書
- 見積書
- 覚書
- 約款
- リース契約書
- クレジット契約書
- 保守契約書
- 納品書
- 検収書
- 支払予定表
- 請求書
- 契約満了や更新の案内
2.実際の支払いを確認する
通帳やネットバンキングで、次を確認してください。
- 毎月いくら引き落とされているか
- 引き落とし名義は何か
- 何社に支払っているか
- 支払いはいつ終わる予定か
契約書に書かれた金額と、実際の引き落とし金額を照合します。
3.ホームページの停止と契約解約を分ける
ホームページを閲覧できない状態にすることと、ソフトウェア契約や保守契約を解約することは、同じとは限りません。
途中解約で残債や違約金が発生する場合は、ホームページだけを非公開にし、契約は満了まで継続する方法が現実的な場合もあります。
4.制作会社へ書面で確認する
例えば、次のように確認します。
「対象ホームページのみを公開停止または非公開化し、ソフトウェア契約および保守契約は途中解約せず、現在の支払条件のまま契約満了まで継続する場合、残債の一括払い、違約金、作業費その他の追加費用は発生しないという理解で相違ないでしょうか」
回答が契約書に基づくのであれば、契約書名、条項、記載箇所を示してもらってください。
ホームページ契約に詳しくないことは恥ずかしいことではありません
ホームページ、ソフトウェア、リース、クレジット、保守、サーバー、ドメインが別々の契約になっていれば、一般の事業者が全体を把握するのは簡単ではありません。
特に、本業が農業、製造業、飲食業、介護、医療、小売業などの場合、ホームページ契約を日常的に確認する機会はほとんどありません。
問題は、詳しくないことではありません。
詳しくない相手にも理解できるように、総額、契約期間、解約条件、管理権限を説明することが、制作会社側の責任だと私たちは考えています。
依頼者が理解できない複雑な契約を組み、長期間支払いから抜け出せない状態を作ることは、健全な取引とは言い難いものです。
PR企画事務所の考え方
PR企画事務所では、ホームページ制作、改修、管理・更新、InstagramなどのSNS運用について、依頼内容と費用を事前に明確にします。
必要のないサービスまでまとめて契約していただくことはありません。
契約期間、月額費用、対応範囲、追加料金が発生する条件を分かりやすくお伝えします。
また、ドメイン、サーバー、ホームページ、SNSなどの重要な管理情報についても、依頼者が状況を把握できる形で運用します。
ホームページは、制作会社が顧客を囲い込むためのものではありません。
お客様の事業や活動を支え、情報を必要としている方へ届けるためのものです。
ホームページの長期契約でお困りの方へ
「ホームページをやめたいのに、支払いが何年も残っている」
「残債や違約金が怖くて、制作会社へ連絡できない」
「契約書が何枚もあり、何の支払いなのか分からない」
「制作会社、信販会社、保守会社との関係が分からない」
「ホームページを削除したいが、メールやドメインへの影響が心配」
「業者から電話でしか説明できないと言われ、話が進まない」
このようなことでお困りの方、どうすればよいか分からず行き詰まっている方は、PR企画事務所へご相談ください。
契約書、見積書、保守契約書、支払予定表、請求書などを整理し、ホームページ制作会社の実務的な立場から、
- 現在どのような契約があるのか
- 何に対して支払っているのか
- ホームページを非公開にできるのか
- 契約を継続した方がよいのか
- 他社へ移行できるのか
- 業者へ何を確認すべきか
を整理いたします。
法的な有効性の判断、代理交渉、訴訟対応などが必要な場合は、弁護士などの専門家への相談をご案内します。
一人で判断して、慌てて解約や新しい契約をする前に、まずは現状を整理してください。
PR企画事務所は、ホームページ制作や契約のことでどうしようもなく行き詰まっている方が、次に何をすればよいのかを整理するところからお手伝いします。